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毎年この時期マダニを体に付けて動物たちが来院します。
マダニは自然林だけでなく公園の植え込みなどにもいることがあり、リードをつけて散歩していても付くことがあります。
寄生すると数日間皮膚に食いつくように付着し小豆大の大きさになるまで血を吸います。
寄生部位の皮膚に炎症が起こるだけでなく病気を媒介します。
むしり取ろうとすると頭部がちぎれて皮膚に残り長く皮膚に炎症が残ります。
病院で取ってもらい、ダニから移る病気を防ぐ処置も受けましょう。
予め予防薬をつけておくことで防げます。
マダニは札幌では毎年4月の半ばから活動を始めます。
ダニが付く前にあらかじめ予防することをお勧めします。
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今年の春はずいぶん寒いですね。冬の豪雪もあって雪の消えるのも遅かった。

そんな影響か幸い今年はまだマダニの寄生例を診ていません。

記録によると昨年春はじめて当院でマダニ寄生を治療したのは4月28日でした。

今日は久しぶりに日差しが降り注ぎやっと札幌にも春本番が近いことを感じます。

野山に動物たちと出掛ける機会も増えるでしょう。

今年は日本でダニから人に感染する病気の発生も報告されています。

飼い主も動物もダニには十分注意しましょう。

私の愛犬ノイリーは4月24日に今年第一回目のダニ予防薬をつけました。

万一ダニが皮膚に食いついているのを発見したらムリに取らないで受診して下さい。

無理やり引きはがそうとするとダニの頭部が残り、長い間化膿したりすることになりかねませんので避けてください。

院長 藤田
最近ヒトでダニが伝播する【重症熱性血小板減少症候群SFTS】なる新規ウイルス病が話題になっています。

ダニからだけでなく、感染した患者の血液や体液を介して人から人への感染も報告されています。

今のところ動物で発症するかは不明です。

しかしダニに咬まれることが多い哺乳類からも抗体が見つかっており、感染は成立するようです。

発見されて新しい病気であり、いまだ情報が少ない状況です。

動物も発症するのか?

感染した動物の血液や体液から人に感染する可能性があるのか?

今後の情報に注意する必要があります。

またワンちゃん、ネコさんには他にもダニに咬まれることでうつる病気があります。

現在日本で見られるのはライム病、バベシア症、ネコ伝染性貧血症、Q熱などです。

ライム病やQ熱は人獣共通伝染病です。

病気を媒介するマダニは北海道にも多数生息しています。

春先になるとうちの病院にもダニをつけたワンちゃん、ネコさんが多く来院します。

ダニの活動が始まる前、札幌では4月始め頃から予防しておくと安心です。

月に一度皮膚に付ける薬が使いやすいでしょう。

製品によっては北海道のダニにあまり効果がないものもありますのでご相談ください。

先日骨髄の病気で非再生性の貧血になってしまったミニチュアダックスの治療のため輸血が必要になりました。

御近所で飼育されているセントバーナードが献血してくれることになり採血に伺いました。

いただいた血液を輸血前の検査にかけたところ、そのセントバーナード、フィラリアにかかっていることが判明!!

その子は予防をしていなかったそうです。

最近飼い主様の意識の高まりにより予防率が上がり、札幌では以前に比べフィラリア症のワンちゃんを診る機会が減りました。

しかしやっぱり予防しないと感染する危険が高まります。

一度注射すると12カ月予防効果が続く薬も発売され、今までの飲み薬による予防以外の選択肢も増えました。

12カ月効く、と言うことは従来のように春に一斉に予防を始める必要はありません。

一年中いつ注射しても良いことになります。春の病院の混雑も緩和されるかもしれません。

飲み薬をなかなか飲んでくれないワンちゃんでも年に一度病院で注射するだけです。

まだ発売されて日の浅い薬なので今後副作用情報などを収集し採用していくか現在検討中です。

ご興味のお有りの方はお問い合わせください。

院長 藤田